インビザラインは本当に痛いの?

「インビザラインって痛い?」という疑問は、初診カウンセリングで非常によく聞かれる質問の一つになります。原因と注意点を解説していきます。
よく聞く「痛い」という声の実情
矯正=痛い、というイメージを持っている方が多いです。しかし、多少の痛み・違和感は歯が動いている証拠になります。実際の所も、じんわり押されるような痛みを感じ、2、3日で慣れる方がほとんどです。
ワイヤー矯正と比べてどう?
ワイヤー矯正はぐいっと引っ張られるような痛みがあり、調整直後は食事がしにくいという方も多いです。一方インビザラインは、毎回の痛みは軽く押されるような感覚で、2〜3日で慣れる方がほとんどです。どちらも歯が動いている証拠ですが、生活の快適さで選ぶ方はインビザラインを希望されることが多いです。
痛みが出やすいタイミングとは?

インビザラインの痛みは多少あります。その中でも、痛みが出やすいタイミングを4つご紹介します。
マウスピースの装着時間を守れない
インビザラインは、1日20〜22時間の装着を厳守、時間管理の習慣化が大事になってきます。長時間外してしまったり、付ける事を忘れてしまったら、歯がわずかに戻り、マウスピースがきつくなってしまい、締め付けられるような痛みが出ます。だからこそ、1日20時間以上の装着がとっても大切なんです。
新しいマウスピースに交換した直後
新しいマウスピースが、歯を新しい位置に少しずつ動かすため、最初の数時間から1日目が最も力がかかりやすく痛みが感じやすいです。痛みの種類は、一時的に「ズキッ」「締め付けられる感じ」感じられる方が多いです。また、多くの人が「2日以内で落ち着いた」と感じています。装着時間が守れていても強すぎる痛みが続く場合は、再調整が必要なこともありますので、無理せず歯科医に相談下さい。
アタッチメント装着・IPR後
アタッチメント装着直後はマウスピースがより密着するため、いつもよりキツいと感じる方もいます。歯が動き始める初動の圧力で軽い鈍痛や浮く感覚が出る事もありますが、チューイをしっかり噛んでフィット感を高めると数日で慣れたと感じる方がほとんどです。
IPRとは、歯と歯の隙間に0.1〜0.5mmの隙間を作る事です。削ると聞くと不安になりますが、必要最低限で痛みはほぼありません。歯と歯が少しスースーすると感じる方や、一時的にしみる感覚や軽い圧迫感が出ると感じる方もいますが、数日で自然に慣れる方がほとんどです。
歯が大きく動き始めるフェーズ
治療が進む中で、今までより明らかにキツい。入れるときにギュッと痛む。そんなフェーズに入ることがあります。それはまさに、歯が本格的に動き始めるステージになります。
捻れていた歯を回して正しい角度に整える動き(回転)、埋もれ気味の歯を引っ張って持ち上げる(挺出)、飛び出している歯を少し沈ませるように動かす(圧下)などの、大きなフェーズを乗り越えると歯が動いたことが実感できたり、次のステージへの楽しみが見えてきます。
インビザライン特有の
痛みの原因

インビザラインは、ワイヤーのように一気に動かすのではなく、少しずつ段階的に歯を動かします。そのため、「引っぱられる」より「押される・締めつけられる」ような感覚を訴える方が多いです。
歯が動くことによる圧迫感
インビザラインは、マウスピースで歯にゆるやかで持続的な圧力をかけることで、少しずつ歯を動かしていく治療法です。この「ゆるやかに押される力」が、歯根膜(歯の根を包む膜)、骨、神経まわりに刺激を与え「圧迫感」や「重だるさ」として感じられるのです。
圧迫感=順調なサインなので、インビザラインがきちんと機能しているなぁ〜。と解釈しておきましょう。
アライナーのフィットが合っていない場合
装着時間が守れなかったりすると、歯が予定通り動かずにマウスピースが浮いてしまうことがあります。チューイをしっかり噛むことを怠ると浮きやすくなる原因に。。難しい動きのステージでは、一時的にフィット感が不安定になる事も。痛みを伴うこともありますが、これはしっかり動かしている証拠でもあります。
食事・装着・着脱時の負荷
アライナーは食事中に必ず外す必要があります。しかし、外した直後の歯は少し動いている最中で敏感になっています。咬合の当たり方がいつもと違うと感じたり、噛む力で響くとこがあります。初期〜動きの激しい時期などに特に起こるので、柔らかい食事や、ゆっくり噛むなどの対策をしていきましょう。また、取り外しの力で歯に負荷がかかる事あります。
無理に強く引っ張って外すなどせずに、なるべく左右均等にゆっくり外す、痛みがある時は、無理せず休憩してから再装着するなどしていきましょう。
痛みを和らげる5つの対策法

痛み=歯が動いてる証拠ですが、少しでも痛みを和らげる事が出来たらいいですよね!5つの対策法をまとめてみました。
マウスピースの交換時間を就寝前にする
交換タイミングは寝る前が最適です。就寝前に新しいアライナーに交換することで、 痛みのピーク(6~12時間程度)を寝ている間に通過できるので、寝起きには違和感が軽減している事が多く、朝から快適に過ごしやすいです。
冷たい飲み物や歯茎マッサージで緩和
インビザラインによる痛みは、歯が動くことで歯根膜に炎症が起きている状態です。そのため、冷たい飲み物で炎症をしずめるような効果が得られることもあります。歯ぐきマッサージは血流を促し、回復を助ける効果があります。清潔な指先で、優しく円を描くようにマッサージすると、筋肉の緊張が緩和して歯の違和感が安らぎます。
市販の鎮痛剤を一時的に使う
ロキソニンやカロナールなどの鎮痛薬で炎症による痛みを緩和できます。頭痛や生理痛のときと同じように、我慢しすぎずに使用しても大丈夫です。ただし、過度な使用はやめましょう。痛みが長引く場合は、必ず歯科医に相談して下さい。
硬い食べ物は避け、噛みやすい食事に切り替える
痛みが出やすいタイミングで硬いものを噛むと刺激が強くなりがちです。最初の2日間は「歯にやさしい食事」を意識しましょう。おすすめの食べ物は、豆腐、うどん、おかゆ、卵焼き、バナナ、蒸し野菜、スープなどの柔らかいものです。避けたい食べ物は、フランスパン、ナッツ、ステーキ、イカ、スルメなど硬いものです。
痛みが長引く・
強すぎる場合は要注意

痛みが長引く、、、強すぎる、、、そういう時は、我慢しないでください。特にこんな場合に強い痛みや長引く違和感を感じることがあります。
装着に問題がある場合のサイン
アタッチメントが外れてしまった、アライナーが割れた、ヒビが入ってしまった等は、装着に問題があるサインです。過度な力で着脱すると、アタッチメントが外れやすくなり、アライナーの保持力が弱まってしまいます。割れやヒビが大きいと、再製作の可能性もあるので、すぐに医院に相談しましょう。
すぐに相談すべき症状とは?
インビザライン治療は、自分で着け外しする「セルフコントロール型」の矯正です。その分、異常やトラブルに早く気づくことがとても重要になります。アライナーが明らかにフィットしていない、ヒビが入っている、アタッチメントが欠けた、外れた、痛みが強すぎるなどの場合は、「様子を見ようかな、、」ではなく、遠慮なくご相談ください。早めの相談こそが、治療をスムーズに進めるための一番の近道です!
担当医のフォロー体制も確認を
インビザライン治療中のちょっとした不安やトラブルにすぐ対応できるかどうかは、満足度に大きく関わります。まずは、毎回のチェックが歯科衛生士、スタッフのみになっていないか確認しましょう。担当医の「目」と「判断」が定期的に入るかが大切になります。また、アライナーが入らない、痛いと言う時に、すぐに連絡できる窓口があるのも重要になってきます。
インビザラインが「痛くない」と
言われる理由

「ワイヤー矯正は痛そうだけど、インビザラインは痛くないって聞いた!」そんな声をカウンセリングでよく耳にします。では、なぜインビザラインは「痛くない」と言われるのか?その理由を、わかりやすく解説します。
ワイヤーのような擦れがない
インビザラインは金属を一切使わず、滑らかな樹脂製マウスピースでできています。唇や頬に触れる部分は丸く加工されているので、口の中を傷つけるリスクがとても少ないのです。
自分で管理できるので不快感を調整しやすい
インビザラインは、1日20〜22時間の装着時間を守れば、食事中は外してOK、歯磨きの時も外せる、イベントや写真撮影の時も対応できるなど、自由度も高く不快感も少ないです。「自分の生活に合わせて使える」から、我慢の連続じゃないんです。
段階的な移動で負担を最小限にしている
インビザラインでは、1つのマウスピースで動かす歯の距離が約0.25mmです。これを1〜2週間ごとに交換しながら、少しずつ歯を移動させていきます。その為、毎回の負担が小さく済み徐々に慣れていくので安心です。インビザラインは歯を少しずつ段階的に動かしていくことで、痛みや不快感を最小限に抑えるよう設計されています。
まとめ|
痛みとうまく付き合いながら
治療を成功させるには?

痛みとうまく付き合うには、無理に我慢しすぎず、「知って」「工夫して」「相談する」ことが大切です!痛み=敵じゃない!ので、味方にする考え方とセルフケアでうまく付き合っていきましょう。
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