セレック治療Cerec

最短1日で完成する
精密セラミック治療

精密セラミック治療

ゴールデン歯科・矯正歯科では、最新のデジタル技術を活用したセレック(CEREC)システムを導入しています。専用の3Dスキャナーと院内ミリングマシンにより、通常は複数回の通院が必要なセラミック治療を、条件が整えば最短1日で完了できます。

従来の治療では「型取り→技工所への依頼→後日の装着」という流れで1〜2週間を要していましたが、セレックでは院内で一貫して製作できるため、患者さんの時間的負担を大幅に軽減できます。

セレックが実現する3つの技術的利点

デジタルスキャンによる精密な型取り

従来の型取りでは、粘土状の印象材を口の中で固まるまで数分間保持する必要がありました。この方法は嘔吐反射が起きやすく、患者さんにとって負担の大きい処置でした。

セレックでは小型の3Dスキャナーを使用し、光学的に歯の形状を読み取ります。この技術により、不快感を最小限に抑えながら、従来の方法よりも精密なデータを取得できます。デジタルデータは歪みが生じにくく、適合精度の向上にも寄与します。

CAD/CAMシステムによる精密設計と製作

取得した3Dデータは、コンピューター上で歯の形状設計(CAD)に活用されます。周囲の歯との調和、咬合関係、歯茎のラインなど、複数の要素を考慮した設計が可能です。

設計データは院内のミリングマシン(CAM)に送られ、高強度セラミックブロックから自動で削り出されます。この一連の工程が院内で完結するため、外部の歯科技工所に依頼する時間が不要となり、即日製作が可能になります。

メタルフリー素材による生体適合性

セレックで使用するセラミックは金属を含まないため、金属アレルギーのリスクがありません。また、セラミックは生体親和性が高く、歯茎との境界部分でも炎症を起こしにくい特徴があります。

銀歯などの金属修復物は、長期間の使用で金属イオンが溶出し、歯茎が黒ずむ「メタルタトゥー」という現象を引き起こすことがあります。セラミックではこうした変色が起こらず、審美性を長期的に維持できます。

セレック治療の適応症例と
期待できる効果

セレック治療の適応症例と期待できる効果

虫歯治療後の修復

虫歯を削った後の詰め物(インレー)や被せ物(クラウン)として使用できます。特に奥歯の咬合面など、力がかかる部位でも十分な強度を持っています。

セラミックは硬すぎず柔らかすぎない適度な硬度を持ち、天然歯に近い摩耗特性を示します。そのため、噛み合う相手の歯を過度に削ってしまうリスクが低く、長期的な口腔内環境の安定に貢献します。

銀歯の交換

既に装着されている銀歯をセラミックに交換することで、見た目の改善だけでなく、金属アレルギーの予防や歯茎の変色防止にもつながります

銀歯は熱伝導率が高く、冷たいものや熱いものがしみやすい性質がありますが、セラミックは断熱性に優れており、温度変化による不快感を軽減できます。

前歯の審美修復

前歯部の治療では、特に自然な色調と透明感が求められます。セレックで使用するセラミックは、天然歯に近い光の透過性を持ち、周囲の歯と調和した仕上がりが期待できます

複数の色調のセラミックブロックから選択できるため、患者さん一人ひとりの歯の色に合わせた修復が可能です。

セレック治療を受ける際の
流れと注意点

セレック治療を受ける際の流れと注意点

治療当日の流れ

  1. カウンセリングと診査 まず、口腔内の状態を詳しく確認します。虫歯の深さ、歯茎の炎症の有無、咬合関係などを評価し、セレック治療が適応可能かを判断します。
  2. 歯の形成と3Dスキャン セラミックを装着するために、歯を適切な形に整えます。その後、3Dスキャナーで歯の形状を読み取り、デジタルデータ化します。
  3. 設計と製作 取得したデータをもとに、コンピューター上で修復物の形状を設計します。設計完了後、ミリングマシンでセラミックを削り出します。製作時間は症例により異なりますが、30分〜1時間程度です。
  4. 試適と装着 完成したセラミックを実際に歯に合わせ、適合状態や咬合を確認します。問題がなければ、専用の接着材で強固に固定します。

治療期間と複数回通院が必要な場合

歯の状態が良好で、歯茎の炎症がなく、咬合調整が最小限で済む場合は1日での完了が可能です。ただし、以下のような状況では複数回の通院が必要になることがあります。

  • 歯茎の炎症が強く、先に歯周治療が必要な場合
  • 虫歯が深く、神経の治療が必要な場合
  • 複数本の歯を同時に治療する場合
  • 咬合調整に時間を要する場合

これらのケースでは、口腔内環境を整えてからセレック治療を行うことで、より良好な結果が得られます。

治療後の注意点とメンテナンス

セラミックは耐久性に優れた材料ですが、過度な力には弱い面もあります。歯ぎしりや食いしばりの習慣がある方は、就寝時にマウスピース(ナイトガード)を使用することで、破折のリスクを大幅に減らせます。

また、セラミックと天然歯の境界部分は、プラーク(歯垢)が蓄積しやすい場所です。定期的な検診とクリーニングを受けることで、二次虫歯や歯周病を予防し、セラミックを長持ちさせることができます。

よくある質問

Q.セレック治療は保険適用されますか?

セレックを使用したセラミック治療は自費診療となります。使用する材料、治療範囲、歯の本数により費用が異なりますので、カウンセリング時に詳細なお見積りをお渡しします。

Q.すべての症例で1日で治療が完了しますか?

歯の状態や治療範囲により異なります。1本の小さな詰め物であれば1日での完了が可能ですが、複数本の治療や歯茎の炎症がある場合は、事前処置が必要となり複数回の通院をお願いすることがあります。

Q.セラミックはどのくらい長持ちしますか?

適切なメンテナンスを行うことで、10年以上良好な状態を保つことが可能です。ただし、歯ぎしりや食いしばりが強い方、口腔衛生状態が不良な方では、耐用年数が短くなる可能性があります。

Q.金属の詰め物をセラミックに交換する際、歯を大きく削る必要がありますか?

既存の金属修復物を除去し、セラミックに適した形に整える必要はありますが、可能な限り健康な歯質を保存します。金属の詰め物の下に二次虫歯がある場合は、その部分の除去が必要となります。

Q.セレックで作ったセラミックは変色しませんか?

セラミックは着色性の高い食品(コーヒー、紅茶、カレーなど)による変色がほとんど起こりません。ただし、喫煙習慣がある場合は、セラミック表面に汚れが付着しやすくなるため、定期的なクリーニングが推奨されます。